社会との良好な関係づくりを支援する調査、分析、コンサルティング

メッセージの作成・点検・修正等

専門的な内容をわかりやすく、無理なく伝える

科学技術コミュニケーションやリスクコミュニケーションの現場では、説明資料のわかりにくさが思わぬ壁になります。私たちは、グループインタビューや説明場面の観察、分析を通じて、技術情報等に対する生活者の反応を知っています。この知見を活かして、技術情報が専門外の方に伝わるようなコンテンツを作成します。また、貴社が作成したコンテンツの点検・修正等も承ります。

例えば-原子力施設の新規制基準


東京電力福島第一原子力発電所事故以前の規制基準では、地震や津波等の大規模な自然災害の対策が不十分であり、重大事故対策が規制の対象となっていませんでした。新規制基準は、このような反省や国内外からの指摘を踏まえて策定されたものです。

左は原子力規制庁による説明資料です。これを専門外の人々に示したときにどうなるでしょうか?

まず「格納容器破損防止」などの専門用語への抵抗感が生じます。「わからないので、それ以上聞く気にならなくなる」「理解させる気がない」などと思われてしまい、コミュニケーションがうまくいかなくなることもあります。専門用語を説明なしに使うことは避けた方がよいでしょう。

とはいえ、実際のところ、専門用語は説明すればたいていはわかってもらえます。
もっと困るのは、比較的イメージしやすい部分(例えば「航空機衝突」「火災・竜巻・森林火災」など)のみに関心・話題が集まってしまうことです。「想定した航空機の大きさは?」「ミサイルは?」など、枝葉の質疑応答は活発になされるものの、結局、資料全体が意味するところが伝わっていなかったということが起こりえます。

伝えたいことが「なぜ新しい規制基準ができたのか」「新規制基準で何が変わったのか」であるならば、まずは次のように示すことを提案します。

まず、伝えたいことの大枠を端的に伝える。そして、具体的な対策の中身はさらに興味を持った人に伝えればよいという発想です。上の図より情報量は少ないのですが、受け手が知りたいポイントと合致していた場合には「こちらの方が詳しくてわかりやすい」とさえ感じてもらえます。

伝えるにはコツが要ります

人間の記憶は、次のような仕組みになっていると考えられています。

(1)外界から情報を受けると、脳の一次記憶域とよばれる領域で仕分けられる。
(2)仕分けられた情報は、二次記憶域とよばれる区画された領域に格納される。

一次記憶域は二次記憶域に情報を受け渡すための分析、整理を行う、一時的な作業領域です。二次記憶域は、知識の整理棚のようなもので、容量が大きく、長期間の保存が可能です。また、普段は意識していない情報でもきっかけがあれば引き出すことができます。つまり「理解している」とは情報が二次記憶域に格納されている状態であり、「わかりやすい」とは、脳において情報が整理しやすく記憶されやすい状態です。
わかりやすく伝えるためには、次のコツが要ります。

  • 情報を構造化(整理)する
  • ポイントを明確にする
  • 情報量を抑える

上の例では、新規制基準の大枠のみを伝えて情報の整理棚を作ります。そのうえで、棚の中身を必要とする人には原子力規制庁の資料などで伝えればよいのです。

わかりやすく伝えるメッセージを作るには、伝えたい内容を作成者が理解することが重要と考えています。
そもそも、作成者が理解している以上の内容を相手に理解させることは不可能との考えから、弊社では様々な分野での経験豊富なスタッフが伝えたい内容をよく理解し、コンテンツの作成やリライトに臨んでいます。

もうひとつの注意点 - 多様な価値観への配慮

特にリスクコミュニケーションのために作成されたコンテンツに散見されるのですが、作り手の気持ちが入りすぎしまい、抵抗感が示されるケースがあります。露骨な例でいえば「万が一の事故に備えています」「○○するなど万全の安全対策を施しています」「環境にやさしい原子力発電を・・・」などの表現が紛れ込んでいるものです。そう言いたい気持ちはわかりますが「万が一」「万全の」「環境にやさしい」などは、発信者側の考えであって、受け手にそのまま伝えるようなことではありません。事実を積み重ねたうえで、受け手に判断を任せる書きぶりにすべきでしょう。その他、フェアでない情報提示(良いことだけを紹介)、イメージに頼りすぎ(挿絵などで、優しいイメージを強調しすぎる)、不安を持つ人を茶化しているなど、自社では気づきにくい問題があります。メッセージを作成したら、いったん第三者の目で点検することをお勧めします。

支援実績

次の分野でコンテンツ作成、点検、修正等の支援実績があります。また、弊社ではさまざまな分野での調査研究を実施しており、幅広い分野で対応可能です。

  • 原子力・核燃料サイクル
  • 放射性廃棄物
  • 放射線
  • 確率論的リスク評価(PRA)
  • 食品の安全性

お気軽にご相談ください。

 

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